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てんとう虫コミックスの皮をかぶりきれなかったなにか

ゴリ押し成就ドラマジ!? 2巻/高田 祐三

第18話・19話「仮面商人に気をつけろ!!(前編/後編)」

水谷あかりは普通の家庭で幸せに育った女の子。体重が気になるちょっと太目のどこにでもいる小学5年生…のはずだった。ところがある日、家族で龍神沼にバス釣りに行ったときに、龍神見習いの神成龍・ドラマジを助けたことで命の恩人となってしまう。ドラマジは龍の魔力で3つまで願いを叶えてくれるそうだが、逆に願いを叶えきるまでは龍の掟であかりのもとを離れことは出来ないと言い出す。しかも魔力であかりの家族をたぶらかし、家に居候する始末…
なのにこのドラマジったら、ろくに願いを叶えてくれない!楽して成功するのは本人のためにならないとか、どうでもいいことには魔力は使えないとか言って毎回はぐらかすし、その一方で適当なことに魔力を使ってはトラブルを引き起こしてばかり!それでもなんだかんだ言って助けてくれるドラマジに、あかりは少しずつ惹かれていくが…

そんなあかりも6年生に進級し、季節はもうすぐ夏。今年こそスリムな体型で水着を、と意気込んでランニングするあかりの頭上から、突然魔力商人のペルソナと名乗る怪しいやつが落ちてきた。ドラマジの家を探しているという商人を案内すると、お礼に魔力商品をプレゼントされる。貰った「体重減少シール」の効果はテキメンで、額に張るだけですぐに3キロも体重が減った!ドラマジは仮面商人を押し売りといって追い出してたけど…

夜。シールに気をよくし、もはや体重に気を使う必要はないと思うがままに食べまくるあかり。どれだけ食べても体重は落ちる一方で、やがて着ていたスカートが床に落ち、だんだんパンツがぶかぶかしてきて服が全部脱げて…人形サイズに!?
そう、体重減少シールとは、痩せるためのシールではなく、少しずつ身体が縮んでいく魔法アイテムだったのだ。あかりにもドラマジにもシールが剥がせない以上、仮面商人に頼んで魔力を解除してもらうしかないが、ドラマジがペルソナを詐欺師呼ばわりしたことで交渉は決裂。このままでは3日くらいであかりはノミほどの大きさになってしまう!どうする、ドラマジ!?


「ゴリ押し成就ドラマジ!?」は、高田祐三が「3×3 EYES」の後に「小学4年生・5年生」に連載していたラブ・コメディ。明らかにアダルト向けだった3×3 EYESからいきなり子供向けに転向して大丈夫かという声もあったが、問題なく小学生向けになって…いない。
1巻の前半くらいはまだ子供向け(というかコロコロテイスト)のギャグマンガだったのが中盤からあかりの露出が増え始め、バケモノのデザインが徐々におどろおどろしくなっていく…たまに思い出したかのように下劣な下ネタ(大抵はウンコ)が出てくるので、全体としては非常にカオスな作品となっている。でも、基本骨子は愚直なほど基本に忠実なラブコメなので、もはやなにがなんだか。

閑話休題。この話はあらすじに書いた通り、呪いのシールをつけたあかりが徐々に小さくなっていくというもの。縮小化は段階的に起こるようで、前編では人形程度の大きさだったのが後編ではさらに一回り小さくなり「食べられる」ほどの大きさに。実際、あかりを捕食しようとする少年・虎小路に箸でつままれ踊り食いされそうになる描写がある。

前後半で分けると、前半部は縮小時のドタバタが見所。特に縮みきって全裸で振り返るあかりのコマは良い。以降はペルソナと対決するが、ドラマジの肩の上で所在無げにハンカチを身体の前で寄せるあかりがかわいい。当然(?)、お約束のようにはだける。
後半部は前述の通り、家に呼んだ虎小路に適当な理由をつけられて食われそうになる展開が素敵。ハンカチ1枚纏っただけのあかりを器用につまみあげて、何事も無かったかのように食べようとする虎小路と、あわてふためくあかりのギャップが妙にエロティック。あと、あかりが頭から全身マヨネーズまみれにされるけど、これは明らかに狙ってるような…
後半の扉絵は草をビキニのように着るあかり。小さくなったあかりが巨大なケーキに囲まれて眼を輝かせるコマがあるのだが、この作者は相変わらずお菓子の描写がうまい…というか、やたら美味そう!


全体としてはほぼ第三者視点で話が進行するため、縮小娘視点のコマが無い。小さくなったあかりを元に戻すことが主眼になるストーリーなので、あかりが小さくなったことが活きる話ではない点も少々残念。ちなみに、後半では縮小が一時停止しているようで、ノミの大きさになることはなく元に戻る。以上の点を差し引いても、sw話としてはなかなかの出来。それに小さくなったあかりのボディラインの妖艶さが…ん?子供向けじゃなかったっけ?
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弱いけど強い

ハートレス・ハート/七尾 あきら
『何者かに追われる少女メイが不気味な墓地で出会ったのは、化物を狩る美しい少年神スサノオだった。彼はメイを一目で生き霊と見ぬき、剥き出しの魂のままでは、霊的エネルギーを消費して消えてしまうぞと告げる。ところがメイは記憶を失っていて、自分が誰の身体に戻るべきか分からないのだ!メイは4センチ6ミリの省エネサイズに身体を縮められ、スサノオの肩に掴まって自分探しに乗り出すが…魂が消滅するまで、あと3日!』
(以上カバー背面あらすじより抜粋)

2002年刊。「涼宮ハルヒの憂鬱」の初版が発行されたのが2003年なのでその少し前。私の感覚では、この時期はライトノベルに対する世間の認識が変化していた時代であり、ライトノベルが急速に版図を拡大すると共に、実験小説的なものも多く書店に並んでいた覚えがある。そんなこんなで近所の書店がライトノベルコーナーを拡張したときにたまたまま目についたのがこの本。確か、小説の帯に4cm6mm原寸大メイのシルエットが描いてあった。約4cmでいいだろうに.6って!その帯は既に紛失してしまったが、.6の妙なこだわりと魂の省エネのために肉体をサイズダウンするというコンセプトに惹かれて購入した。

話としては、破天荒なダークヒーローと気弱で常識的な縮小娘の凸凹コンビが主役のバトルものになるだろうか。圧倒的な強さを持ち頭の回転もいい古き神スサノオは自分に敵意を持つ相手の霊気しか食べない偏食体質、一方のメイは潜在的な霊力こそ強大なものの操ることは出来ない気弱で内気な少女。生き霊のメイを身体に戻してさらなる力を取り戻させ、自分と戦わせることで最高のご馳走であるメイを喰う、という点で両者の利害が一致(?)し、周囲の妖怪達を巻き込みながらメイの身体を捜す…というのが大筋の流れ。精緻な描写が繰り返される日常パートに比してバトルシーンは臨場感・スピード感があり、緩急のある文体が特徴的。

この小説、とにかく登場人物の性格が個性的というかかなり癖があり、登場する妖怪のほとんどはメイのことを食料くらいにしか思っていない。おまけに準主人公格の猫娘・ミコも隙あらばメイを始末しようとするし、逆に敵側はメイの身体を単なる交渉の道具として扱う始末。スサノオを含め、周囲に完全な味方がいない状態でメイは唯一の常識人として多く傍観者の立場をとる。後半になると、ほんの少しだけ状況が変化するのだが。
物語の大部分は縮小化されたメイの視点で進行する。読者は自身を半透明な主人公であるメイに投影し、その眼を通じてスサノオの肩から物語を眺めているような感覚を覚える。いわば、縮小娘の視点を擬似的に体感できる構造になっているというわけ。小さくなった者の視点で進行する物語は数多くあるが、ここまで写実的な描写で徹頭徹尾書き上げているものはかなり稀。ただし、メイを含めた霊や妖怪達は通常の人間には見えない設定のようで、舞台は現代日本であるもののそこに生活する人や生物と関わる事が無いのが残念。

sw的におすすめしたいシーンのひとつはやはり縮小描写。メイは絨毯の部屋で縮身薬を飲むことになるのだが、風景が大きくなるのではなく絨毯が太く育っていく描写に終始している点が良い。縮小完了後に見た巨大な蛇女神の描写も重々しくてマル。イラストがあればなおよかったが…
また前述の通り、メイはスサノオの肩の上に保護されている状態で物語が進行するが、4章において離れ離れになった際、たった一人でネズミや虫を模した魑魅魍魎に襲われるシーンがある。結局は駆けつけたミコによって助け出されるのだが、気を失ったメイは治療と称してミコに全身を舐められまくる…ゾクゾクする。

惜しむらくは小説自体の短さ。登場人物だけで10人以上いるのに、たった250ページ程度しかないため人物像の描写を除くと一人当たりはほんの短いエピソードしかない。どいつもこいつも魅力的な性格をしているのにこれではもったいない。この傾向は後半になるにつれ強くなり、6章などはスピード感がありすぎてめまいがしそうだ。
あとがきや作者のサイトを見る限り既に2巻はできているようだが、2013年現在においても刊行の予定はなさそう。この小説、もしかしなくても売れなかったのだろうか。まあ、メイの縮小化は終盤で解かれるので、2巻が出るとしてももうsw物ではなくなっているだろうけど。

エログロリ

カオシックルーン 6巻/山本 賢治

第48話「校内の死闘」~第52話「闇竜王(デス=レックス)」

―ねエ聞いた?この辺りでまた失踪事件があったらしいよ
―やっぱあの噂本当かな?
―ほら…消えた人は人形にされて2度と帰ってこないって…
―人が小さくされるの見たって子がいるらしいじゃん

カード使い・棗クランの通う教室には内気ないじめられっこがいた。金持ちの令嬢・朽葉ユラ。放課後、彼女がクラスメートに恐喝されているところを助けたクランは、成り行き上ユラを家に送り届けることに。
ユラの住む豪邸に二人がついた途端、突然の雨。雨宿りにとクランは家に招待されるが、ユラはタオルを持ってくると言い残し、クランを置いていなくなってしまう。大量の人形に囲まれた異様な屋敷の中を進み、クランは子供の人形が椅子に座っているだけの部屋へと至る。あまりの不気味さに独りごちるクラン。
「こんな広いお屋敷なのに、パパとママはいないのかナ?」
―いないよ
!?
『ユラの家族はポックンだけさ、クランちゃん』
喋る人形に驚くクラン。そこにユラがドアから入ってきて、人形をそっと抱き上げた。
「紹介するわこれが私の家族(モンスター)、ニューキー=パイクスよ」
『ようこそポックンとユラの人形屋敷(ドールハウス)に!』
驚くクランの前で、ユラは淡々と自分の正体を明かしてゆく。
「これが本当の私、魔界のカード使い朽葉ユラ。魔女っ子ユラちゃんって呼んでネ」
そういってユラがカードを手にした途端、ニューキーの顔に表れた無数の眼が見開かれ、クランを射抜いた。
瞬間、クランの体は見る見るうちに縮んでゆき、ついには気を失ってしまう…

目覚めたとき、クランは自分が異様な状況に置かれていることに気がついた。黒猫を模した妙な服を着せられ、大量の人形が壁にかけられたドールハウスの中。そして天井からは巨大なニューキーが屋根を外して中を覗き込んでいた。
「に…人形が…でっかくなってる」
『キャハハハーッ!ポックンが大きくなったんじゃないよぉーだ!ポックンの魔法(アウトスキル)「人形地獄(チャイルドプレイ)」でクランちゃんが小さくなったのさ。サイズは1/20くらいかナ?2,3日すればそこの連中見たく完全な人形になれるんだよ。人形になったらポックンが命令しない限り自分じゃあ動けないのさキャハハハハハハーッ!』
狂った現実を受け入れられないクラン。そのときユラが部屋に入ってきて、人形を使ったお姫様ごっこを始めた。
ところが、遊戯中にユラの機嫌を損ねた男が「おしおき」の対象となり、お姫様ごっこは中断。男はユラに掴まれおろし器で顔面をすりおろされた挙句、生きたままニューキーに喰われてしまった。壁には人形にされて無残に壁に打ち付けられたカード使いたちの姿…まさにそこは、ユラとニューキーが支配する人形地獄だった。

翌日。ユラはドールハウスのベッドで泣きじゃくるクランを掴み上げ、リビングを模した装飾の箱に監禁し、言った。
「今まで正体がバレたら大変と思って身近な人間を狙うのはやめてたの。でも学校のみんなも全員人形にしてあげれば良かったのね。そうすればイジメもテストもない私の王国でみんな幸福に暮らせるんだわ…」
そう言ってユラはクランの入った箱を携え、学校へと向かった…

登校して間もなく、ユラの元に、クランと共に生活するカード使い・リョウガが現れる。昨夜クランが帰ってこなかったことを心配して弁当を届けに来たのだ。クランは必死で箱の壁を叩いて叫ぶが、あまりにも小さなクランの声はリョウガに届かない。カオシックゲートであるリョウガとクランの関係を訝しがるユラ。その隙に、クランは隠し持っていたカードでモンスター「ヴォルボックス」を召還し、箱を破壊して逃げ出すことに成功する。クランは小さな体のまま、リョウガを探して校内を走り回る…

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sw好きのひとりごと

twitterはじめました。sw関係の情報とか、ブログに載せる前のネタとか、ブログに載せるまでもない小ネタとか適当につぶやいています。…嘘です、つぶやく予定です。…つぶやけたらいいな、くらい。リンクにも追加しておきます。

https://twitter.com/waratuna

中華残酷童話

天人果/竹崎 真実

「大人国」
江上姫花、中学一年生。友達の岡田美由、吉村麻紀と3人で学校から帰る途中、突然の雷雨に襲われあわてて「大人国(だいじんこく)」と看板のあるお堂へと逃げ込む。壁に描かれた大人国皇帝の絵を眺めていると、突然外で強烈な雷が落ちる。真白に染まる視界、静寂…すべてが治まったとき、外が明るくなったことに気づいた麻紀が外に出て―はるか下の床に、落ちた。
そこは見知った学校の帰り道ではなく、古代中国を思わせるなにもかもが巨大な世界だった。途方に暮れる姫花と美由の耳に、ニャオゥン、と鳴き声が聞こえる。麻紀の目の前には、巨大なネコ。ネコは怯える麻紀を鋭い爪で切り裂く。お堂に残った二人は何も出来ず目を逸らすが、厭な音は耳に飛び込んでくる。ネコが麻紀の骨を折る音、そしてネコが麻紀を骨ごと貪る音…そのとき、外から人が入ってくる。姫花と美由は、その男―巨人が無残な麻紀の下半身をつまみ上げたのを見てしまい、ついに叫び声をあげる。何事かとお堂を覗き込む巨大な眼。そして突っ込んできた巨大な手により姫花はお堂の壁に頭を打ちつけ、美由の声を聞きながら気を失った…

姫花が美由に起こされて目を覚ましたのは、位の高そうな巨人達のいる部屋。その部屋の机の上、上質な敷布の上に二人はいた。小さな二人を見下ろす大きな二人の兄弟に、兄弟の母と思われる女性が語りかける。『ちょうどふたりいるから仲良くひとりずつおわけなさい。小人の言葉は未来を予言するというよ。粗末にせず大事に育てるのだよ。』兄と思われる黒髪の男は、元気そうな美由を鷲掴みにし、連れ帰ってしまう。残った姫花は弟の夏風に保護されることになり、二人は離れ離れに暮らすこととなった。

夏風は姫花に優しかった。姫花は夏風の言葉がわかるのに、夏風をはじめとするこの国の人は小人の言葉がわからない。それでも夏風は傷ついた姫花を優しく看病し、姫花は少しずつ回復していく。
一方、兄皇子に連れ去られた美由は虐待を受けていた。今日も兄皇太子は美由で遊ぶ。蜂蜜の壷に頭から突っ込まれ、アリの蠢く箱の中へと投げ込まれる。そうして姫花が回復するのとは対照的に、美由は少しずつ衰弱していった。

ある日、姫花が夏風に連れられて歩いていると、三人が出てきた小さな―姫花のサイズのお堂が見える。ヒスイで出来たその庭園は姫花たちが来たときよりも出来上がっており、お堂には「小人国(しょうじんこく)」と看板が掲げられている。
そのとき、二人は兄皇子が池で遊んでいるのを目にする。遊ばれていたのは美由。大きな葉に乗せられ、兄皇子の起こす波に揺られる、ボロボロになった美由だった。兄を止めようとする夏風、再会した姫花に助けを求める美由。その瞬間、池から金色のコイが躍り出て美由を一呑みにしてしまう。あわてて人が駆けつけコイを探す騒動になる中、ようやく夏風がコイを捕まえてその腹を開く。

…美由は死んでいた。姫花は悲しみ、夏風は兄を謗る。だが、兄皇子は悪びれた風も無く、それどころか今度は姫花を夏風から奪い取ろうとする。耐えかねた姫花は涙を流しながら、兄皇子に向かって叫んだ。
「あなたなんか皇帝になれるはずないわ!」
―小人が、この国の言葉を、しゃべった。
「あなたは皇帝になれない!こんな国滅んでしまえばいいのよ!!」

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