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小さくならない魔法少女なんて

魔法使いしかっ!!/うおなてれぴん

「三ツ葉みう」が深夜暗い林の中で見たのは、「魔法師・リサ」が巨大な魔方陣の上で秘密の儀式を行っている姿だった!
強大な魔力を得られる運命の星<フォーチュンスター>のカケラを手にした「みう.」。
そして同様にカケラを手にした少女達の魔法バトルが"市内規模"で始まる!!

(以上、カバー裏あらすじより全文抜粋)


ある夜、みうは一人でコンビニから女子寮に帰る途中、とても不審な人物を見た。
いや、もう不審なんてものじゃなく、その姿はどっからどうみても魔法使いのコスプレをした大人のお姉さん。
ルックスは割と美人っぽいんだけど…なにあれ、こんな夜中に?変態?
ところが、その人が妙な呪文を唱えた瞬間に足元の魔方陣が光り出し、それと同時に空から流れ星が!!
…と、思ったら今度は流れ星が上空で割れたっ!?しかもそのうちの一つが…え!?

「え、うそっ!?こっち来るよっ!!」
「よしっ、予定と違うけどとにかく星は来たわっ!!」
お姉さんはそう言って、あろうことかその落下地点に近寄っていくけど…いや、危ないでしょ!
「そっち行っちゃ危ないってば!!」
ドン、とお姉さんを突き飛ばすみう。だが、その瞬間、あろうことか流れ星はみうに直撃してしまう!

…?あれ、なんともないや。
お姉さんはこれ以上ないくらい動揺してるけど私のほうはケガひとつ無いみたい。
「えーい、そんな事心配してるんじゃないわよ!あんたのせいであたしの10年間の苦労が、苦労が!」
どういうことか全くわからないけど、ずっと叫び続けてるお姉さん。
「とりあえずそれ持って」
え?なにこれ、杖?
「まず深呼吸して落ち着くっ!それから意識を集中して…その杖に身体中の全ての力が集まるように祈るのよっ!」
…なんだかなあ、と思いながらも言われた通りにやってみる。
と、同時になんか風みたいなのが私の周りに集まってきて―ふ、服装が変わった!?なにこれ!?
「見ての通り!あんたは魔法使いになったのよっ!!」


とりあえず。
一通り落ち着いてから、お姉さんはこの状況を説明してくれた。
「あたしの名前は来栖リサ、24歳にして天才魔法師の名を欲しいままにしている美人魔法師よ」
ふむ。
「幼少の頃から勉強熱心だった私は14歳の夏、ある魔法書に大きな魔法力を持つ星が近い将来堕ちてくるとの予言を見つけたのよ」
ふむふむ、その星がさっき私に直撃したやつね。
…って、あれ?リサさんの身体…
「―そして最後の仕上げに私の持っている力を全部使って、星がこの座標に来るように導いたのよ」
…いや、それも重要なんだけど、そんなことより…

「ね、ねえ、リサさんなんか小さくなってません?ていうか絶対身体縮んでる…」
「はあ?何言ってんの?んな事あるわけないでしょ… …って本当だーっ!」
ノリツッコミかい、とは言わないことにして。
確かにリサさんの身体はさっき会ったときより一回り小さくなっていた。最初に見かけたときは私より背が高かったのに、いまでは私の目の高さくらいにリサさんの頭がある。着ている魔女のコスチュームもぶかぶかだ。
「さっき言ったでしょ、星を呼ぶために私の力を全部使ったって。どうやらそのおかげで身体を支えている事が出来なくなったみたい…」
うーん、聞いてもあんまりピンと来ないけど。
とりあえず、私がもう一度魔法使いに変身してもとに戻せばいいってことか。

―ところが。いざ変身しようと杖を構えたとき、どこからかなんか弾丸?みたいなのが飛んできて、杖が真っ二つに折れちゃった!
林の奥から現れたのは…メイドさん?え、魔女?また変な人が出てきたよ…


どうやらそのメイド姿の魔女が言うには、あの流れ星が割れたのは同じように星を引き寄せようとした結果らしい。
つまり、このあたりには私と同じように魔法の力を得た人たちがいて、その人たち同士で力のもとである<カケラ>を奪い合ってるってことらしい。
…え、じゃあこの人も私のカケラを奪いに来たの?ど、どうしよう…変身しようにも杖は壊されちゃったし…
―と、思った矢先。
「あれはあくまで私の杖、あんたはあんたの杖を出せばいいのよ」
言われた通り、胸の前で両手を握って杖をイメージする。そのまま引き抜くと―わ、ほんとだ!杖だ!
もう一度変身して、どう戦うか考えて―いるうちに、なんだかよくわからないけど勝っちゃった。

「OKOK、よくやったわ、上出来よ」
あれ?リサさんどこ?
「ここよここ、あんたの足元」
…うわーっ、ちっちゃーっ!
「あんたの杖出すのに残りの魔力ほとんど使っちゃったからね」
大体1/6スケールのフィギュアくらいの大きさになっちゃったリサさん。
―うわぁ、なんか大変なことに巻き込まれちゃったかも…


さらにそのあと。
悪いメイドの魔法使いからカケラを吸収する過程で、いろんなことがわかってきた。
まず、カケラは変身した魔女からしか吸い出すことは出来ないということ。変身前の相手から無理やり奪おうとしてもダメで、敗北を認めた相手からしかカケラはもらえないみたい。
で、敗北するとどうなるかっていうと、相手は自分がイメージする最も恥ずかしい姿になるみたい。逆に、魔法使いに変身したときの姿は自分のイメージする理想の姿らしい。さっきのメイドさんは負けたときに裸かっぽう着になってたけど…うん、深く考えるのはやめよう。
最後に、敗北した相手からカケラを奪う方法だけど…それが、その…倒した相手と、き、キスをして… …はうぅ。

そ、そんなこんなで、私は次々と襲い掛かってくる魔法使いたちを相手に戦うことになっちゃった。
ほかの魔法使いとは違って私は特に願いなんてないけど―まあ、小さくなっちゃったリサさんをもとに戻さないといけないからね。
魔法少女とは日本が世界に誇る文化である(真顔)。

今日ではそれ自体が巨大化しひとつの分野を形成しているほどだが、本来は女児向けに作られたアニメ「魔法使いサリー」に端を発するもの、とのこと。ある意味、日曜の朝に放送されている魔法少女もののアニメは本来の目的に沿っているのかも。

魔法少女を形作る要素はいくつかあるが、そのうち好んで取り入れられるものが【マスコット】と呼ばれる存在だ。
魔法「少女」というだけあって、思春期かそれ以前の未成熟な少女が主役を務めることが多い。そのため、主人公の暴走を諌めたり正しい方向へと導く存在としてマスコットが活躍する。初出は「ミンキーモモ」らしい。
マスコットにも様々なタイプがあるが、多く見受けられるのは人語を解するネコやイヌなどのペット型のものと、ぬいぐるみのような外見を持つものの2つ。後者が特に多く、有名なものだと「ヤダモン」や「カードキャプターさくら」、ぬいぐるみそのものがマスコットの「姫ちゃんのリボン」など。前者だと「魔法のエンジェルスイートミント」などが有名かな。
例を挙げるときりが無いが、いずれも可愛らしく親しみやすい容姿が特徴的。実際の大きさもちょうどぬいぐるみ程度のサイズがほとんどだ。


今回取り上げたマンガも魔法少女+マスコットというタイプのものだが、『縮小した成人女性』がマスコット枠を務めているなんとも稀有な作品だ。小さくなったリサは、もともとが力を失った魔女であり性格も冷静、主人公が持っていない知識を豊富に有している―など、マスコットとしての要素は過不足なく有しているのだけど…やっぱり珍しいよね、こういうの。

作品の内容としては、王道的で使い古された魔法少女ものの展開を敢えて取り入れたコメディといったところ。バトルものと見せかけて攻撃的な魔法はほとんど登場せず、話が進むにつれ主人公が成長していくということも無い。
一応、敵対する魔法少女を倒していってカケラを集めるという目的はあるのだけど、ほとんどが大した目的もない"市内規模"のバトルである。
…身も蓋もない言い方をしてしまえば、コスプレした魔法少女同士がちょっと戦ってチュッチュしてるだけである。
一話ごとがかなり短く、テンポ良く話が進むので、軽い百合ものとして読むのが吉。
(※このマンガに男性は一切登場しません)

肝心の縮小要素だが、魔法少女ものにもかかわらず、小さくなるのは主人公のみうではなくお供(?)のリサという変則的な構成だ。
リサは魔力を使い果たしてからというもの自分で魔力を回復できなくなってしまい、それでも無理に魔法を使おうとするとその分だけ身体が小さくなっていくという体質に変わってしまう。
いわば、文字通り体を張って魔法を使うようになるのだが…残念ながら、あらすじに書いた話以降で大幅に縮小することは無かった。ただし、最終話のひとつ前の話のみ、一瞬だけさらに小さくなる場面がある。
それでも全話を通して、小さくなったことを利用して相手を欺いたり、逆に成すすべなく連れ去られてしまったりと見どころは十二分。あとこのマンガ、一応成人誌に掲載されていた影響か、裸のシーンがかなり多い。


全体を通して、話のノリも百合要素もsw要素もライトな作品ではあるのだが、その分難しいことを考えずにサクサクっと読める良作。
ストーリーもベタなプロット…と油断していたら、最後の最後で結構意外な展開を見せてくれた。まさか最後の相手があの人だったなんて…
また、他の魔法少女もののパロディやオマージュと思われる表現が結構あるようなので、魔法少女自体に詳しいひとにも割とおすすめできるかも。
…ここまで偉そうな解説を書いておきながら、私自身はあまり魔法少女には詳しくないのだ…
魔法使いしかっ!! : http://www.amazon.co.jp/dp/4344811402/ref=cm_sw_r_tw_dp_pKB9ub0W543YQ

なお、「この作品の構成要素自体はすっごく好きだけど、ライトすぎて物足りない!!」という変態方には、「みのりスキャンダル」がおすすめ。以前にもサラッと紹介したが、要素は似ているものの胃もたれしそうなくらい濃いマンガなので、濃厚な百合シチュを求める人はどうぞ。全2巻のうち、1巻に主人公が縮小する話が収録されている。
みのりスキャンダル 1 : http://www.amazon.co.jp/dp/4253231462/ref=cm_sw_r_tw_dp_tSB9ub0PXB63P
(※蛇足ですが、この著者は「おキツネさまでChu!」というマンガで巨大娘シチュも描いていました)


ちなみに。今回挙げた魔法少女もののアニメの例には、すべて主人公の縮小回があるものを選んでみました。
いくつわかったかな?
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