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新しい発見、新しい感動

らき☆すた ポケットとらべら~ず/漫画 あかりりゅりゅ羽 原作 美水かがみ

こなたの部屋で一晩明かしたかがみたち。目を覚ますと体がちっちゃくなっちゃって!?超大人気の「らき☆すた」の、知られざる事件がここに登場。こなたたちのサイズアップの旅がはじまるぞ♪
(以上、カドカワオフシャルストアより全文抜粋)


「ねえ見て見て~こんなに大きなぬいぐるみ私初めて~」
「おーー、すごいねつかさ~でっかいじゃん」
「とてもかわいいですね」
大きなクマのぬいぐるみを抱えてはしゃぐつかさ。一緒になって喜ぶこなたとみゆき。
「あーちょっと待ちなさいあんたたち…」
「ん?どしたのかがみ?」
一方、かがみだけは深刻な顔をしている。なぜなら―
「ひと~つ大きな間違いがあるから訂正するけど…そのぬいぐるみが大きいんじゃなくって――…」

「私たちが、小さいのーーっ!!」

そう。ここはこなたの部屋。テーブルの下の僅かな空間に、小さくなった4人がいた。


なにが原因だったかなんて、誰にも分からない。少なくとも前日の夜、4人がこなたの部屋にいたときはなにもかもがいつも通りだった。
「家に泊まりにこいだなんて急に言い出したかと思ったら、買い物の荷物運びさせるのが目的じゃない」
かがみが愚痴をこぼす。かがみ・つかさ・みゆきの3人は、オタク趣味のこなたにつきあわされて、本やら食玩やらを大量に運ばされていたのだ。
中でも本日最大の戦利品とやらは、ある限定生産のフィギュア。『男女ペアで揃うと幸福を呼んで願いが叶う』といううわさがあるほどのレアものをこなたは手に入れ、ついにそのペアが揃ったのだ。
「さあさっみなさん、今日は疲れたでしょー、こちらへ来て二人の再会にカンパイしようじゃありませんか♪」
お菓子とジュースで簡単なパーティの準備をするこなた。
―いつも通りだった。このときまでは…

「お姉ちゃん、コレ美味しいよ~」
「あ~、ゴメン、ダイエット中……体重減るまでお菓子はいいわ……」
つかさとかがみの他愛もない会話。そんな楽し気なパーティの最中でも、つかさはフィギュアの手入れをしていた。
「こなちゃんのフィギュアってかわいい服が多いよね。いいな~私もそんな服着てみたいな~」
「つかさ!ダメよめったなこと言っちゃ!そのひと言でそっちの世界へいっちゃった人が何人もいるんだから!」
楽しいパーティだったのだけど…例のフィギュアを手入れしていたつかさが不意に呟いた。

「……ない。」
「はい?」
「パーツがなあああーーい!!」
叫ぶこなた。「捜して!」のひと言でパーティは急遽中断され、4人は無くなったフィギュアのパーツを捜す羽目に。

ところが、部屋のどこを捜しても件のパーツは見つからない。ベッドの下、本棚の陰、だいたい落ちてそうな場所は見たんだけど…
「ゆきちゃーん、そっちはどう~?」
「う~ん、それらしいものは見当たりませんね」
みゆきはそう言って目をこする。
「と言いますか、最近視力がまた落ちたらしく、細かいものはよく見えなくて」
「わ、大変だね~」
「はい、文字とかも小さいとちょっと…」
ポツ、と水滴が窓を叩いた。
「あ…雨だ…」
静かに降り出した雨はそのまま勢いを強めていく。
「雨の音って聞いてると眠くなってくる――…今日、たくさん歩いたから疲れちゃったし…」
うとうとし始めるつかさ。それはほかの3人も同じだった。
不思議なほどの眠気があたりに立ち込めて、4人はそのまま床に倒れこむようにして眠って行った―


そして話は冒頭に戻る。
そう。雨が上がって朝になり、4人が目覚めたときにはもう、制服ごと小さくなっていた―
慌てるかがみ。のんきな3人。とりあえず携帯で連絡を取ろうとするも、その携帯はテーブルの上。とても今のかがみ達が届く高さじゃない。
どうしようか、と悩んでいるとき、偶然にも部屋の扉をノックする音が聞こえた。

「お姉ちゃーん」
コンコン、とノックをしたのはゆたかだ。誰の返事も無いことに疑問を持ちつつも部屋に入って、さらに困惑することになる。
「あれ?いないのかな?」
「おーい、ゆうちゃーん」
なぜか足下から声がする。下の方を見ると…
「やほ~~」
小さいこなたが手を振っている。
「あ、なーんだ、お姉ちゃんたちいたんだね。こんな低い所に……」
何事もないように対応しているゆたかに見えたけど―そのまま、ふらっと意識を失った。
「わーーっ、ウソ~!?」
「た、倒れちゃったよ?」
「あ~、ゆうちゃんのスペックじゃ分析できなかったか~」
「驚かせてしまったようですね……」


その後、ゆたかが目を覚まして小さくなった4人の世話をすることになったのだけど…小さくなってもこなたはこなただった。
今日発売の限定版のゲームを買うため、ゆたかに手伝って貰うことにしたのだ。もちろん4人もついてきている。見つからないように、バッグの中に隠れているけど。
ところがゆたかは、こなたのワガママで好き勝手連れ回されたせいで突然路上にへたり込んでしまう。もともと体が強いほうではないのだ。
そんな非常事態にもかかわらず、当のこなたはバッグにはいなかった。というより、つかさもいない。
またもや焦るかがみ。そんなとき、座り込んでいたゆたかに声を掛けたのは…
「…ゆたか?」
「?」
みなみだった。

その頃、バッグを抜け出したこなたとつかさは、ゲームセンターのクレーンゲームのところにいた。正確にはクレーンゲームの『中』だ。
「そう!あのアームがスッカスカでぜんぜん景品が取れないクレーンゲーム!!でもなんと!この姿なら中に入って取り放題じゃん!!」
テンション高くつかさに手伝わせるこなた。一回取るごとに100円入れると言ってるけど…大丈夫かな?
―もちろん大丈夫なんかじゃなかった。ちょうどこなたが取ろうとしたぬいぐるみを、誰かがクレーンを動かして掴んだのだ!逃げることもできず、景品取り出し口に落ちるこなたとぬいぐるみ。つかさが巻き添えをくらって下敷きになったけど、そんなことよりこのままでは見つかってしまう!
「わー、なんか結構簡単に取れたッスね~♪」
「ひよりの腕がイイんデスね♪」
「あはは、運ッスよ運♪アームの力も強かったみたいだし――…」
景品取り出し口を開けたパティとひよりは…
「は?」
…そこにいた小さなつかさを見て固まった。


偶然に偶然が重なり奇跡的に知人に助け出された4人は、一晩明けてみなみの家に来ていた。今後のことを話し合うためだ。
と言っても、小さくなった原因すら分からないのだから対策のしようが無い。その間にも、みなみのとこでも好き勝手しようとするこなたがパティにビン詰めにされたり、つかさが犬のチェリーに連れ去られたりといった小さなトラブルはあったのだけど、とりあえずはみんな無事だ。
服が汚れたつかさはかわいそうだけど、小さくなった服も制服しかないからどうしようもないし…

「わー、メガネも小さいっスねー」
「ええ、不思議ですよね」
「見てもいいっスか?」
ひよりは今更ながら、みゆきのメガネに興味を持ったようだ。みゆきはそのままメガネをひよりに渡してしまうけど、どうせまわりの物はみんな大きいのだからメガネなんて必要ない。
「身体小さいと、逆に字が大きくなるからそのままでいいんじゃない?」
「うふふ、そうかもしれませんね」
ビン越しにこなたが話しかけてくる。いまならビンに貼られたラベルの文字もくっきりと読める。

「確かにまわりの物すべてが大きくなるわけですから、これだとメガネなしでも字が読めますね」

みゆきがそう呟いた瞬間。ドクン、と心臓が跳ねるのを感じた。そのままボゥンッと音がして―

「………は、はあああ!?みゆき、なんで元に戻ったのー!?」
らき☆すたのスピンオフ作品。本作は原作を元にして、別の方がマンガを描いた形となっている。
らき☆すた自体は社会現象を引き起こしたほどの大人気作品なので、これといって説明することもないだろう。2007年にアニメが放送されたときには主題歌のインパクトも手伝って、一大ブームとなった。
とはいえ、この作品自体は別に原作を知らなくても楽しめる類のものだ。背景や登場人物に関する説明こそないものの、それを気にすることなく読み進めることができる。…というか、私、原作コミックもアニメも見たこと無いデス。

さてこの作品、一冊通してswシチュが続くという貴重な代物なのだけど、少し変わった特徴がある。
まず第一に、登場人物の誰かひとりが小さくなるのではなく、メインの4人が一斉に小さくなるパターンなのだ。らき☆すたはもともと魔法やファンタジーとは異なる日常系マンガなので(よく知らないけど)、小さくなった後は完全に無力化してしまう。そのため、周囲の人の助けを借りたり、普段であればなんでもないトラブルに巻き込まれたりする展開が多くなってくるのだが、この作品はちょうどここに焦点が当たっている。冒頭のあらすじでは、小さくなった4人が病弱なゆたかに助け出されるシーンがあったが、これ以降も世話役が入れ替わる展開になっている。
そしてこの4人、小さくなったタイミングこそバラバラなものの、元に戻るタイミングがそれぞれ異なっている。意図的にみゆきが元に戻るシーンまであらすじを書いたが(長かった)、この後も『ある条件』を満たすごとにそれぞれの縮小化が解け、小さい側から世話役へと役割が移り変わる。こういった形式のswものは非常に珍しく、きっちり扱ったマンガは私が知っている限りこれだけだ。…読みの鋭い人は何が条件になっているか、あらすじだけでわかるかもね。

当然、元に戻るのが遅いほど、縮小している期間が長くなる。みゆきが元に戻ったのは全7話中3話目だったが、以降は4話目でつかさが戻り、さらにしばらくして6話目でかがみが戻る。最終話でこなたが戻った時点でエンディング。このためか、みゆきがswシチュが少ない一方で、かがみとこなたは終盤まで小さいまま周りのお世話になることになる。あっ、かがみってつかさの双子の姉なんだ。それはなかなか…


個々のシチュエーションについてもかなり良質なものが揃っている。こなたがクレーンに捕らわれるシーンやパティに瓶詰めにされる場面、つかさがおっきな犬に寄りかかって眠り、そのまま花壇に連れ去られて食べられそうになる場面、かがみがパティの手によって無理やりひん剥かれそうになる場面、etc...すべてを紹介しきることは私が暴走するのでできないが、ところどころ見上げ視点で描かれている場面もあり、そういう面でも満足できる作品だ。
ちなみに、つかさが元に戻る場面だけは理由があって身体だけが大きくなる。着ていた服がはじけ飛び、こなたとかがみを吹き飛ばしながら元の大きさに戻るシーンはかなり丁寧に描かれており、一見の価値ありだ。…もしかしてこの作者さん、こっち側の人なんじゃないだろうね…?


原作をよく知らない私がストーリーに関して解説するのはおこがましいのだが、この話はもしかするとこなたとかがみの物語なのかもしれない。全話通してこなたは暴走し、かがみはそれをたしなめようとして骨を折る。やがて二人は仲互いをするが、物語の後半でお互いに小さい姿のままで風邪をひいてしまう。処方できる薬も無い中で、先に元の大きさに戻ることができたかがみはこなたのワガママを受け入れて…というストーリー。
200 p.程度の長さのコミックなのだけど、二人の関係やその変化がキャラが立っているおかげで中だるみすることなく描かれていた。…え、百合?さあ、どうだろうね。


元が人気コミックだったおかげなのか、この本は比較的入手が容易な部類に入る。さすがにコミック版は中古品が主だが、amazonでもカドカワオンラインでも電子書籍版が発売されているため、パソコンやスマホがあれば気軽に読める作品だ。800円という値段に見合った中身があるコミックなので、ほのぼのsw好きの方すべてにオススメできる作品かな。

アマゾンのリンクはこちら。kindle版あり。
らき☆すた ポケットとらべら~ず (角川コミックス) 美水 かがみ http://www.amazon.co.jp/dp/4048542478/ref=cm_sw_r_tw_dp_mp7mvb1DNMXT7
角川オンラインのサイト。こちらが公式になるのかな。
らき ☆ すた ポケットとらべら~ず http://www.kadokawa.co.jp/product/200805000032/
ついでに当時の特設ページ。あかりりゅりゅ羽先生の特別メッセージが掲載されている。
http://www.lucky-ch.com/info/info_comics_pockettraveler.html

ちなみに、ウィキペディアにもコミックス版の独立項目があるけど、ネタバレの度合いが強いので気をつけよう。
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